●巨木のそびえる「鹿児島神宮」(鹿児島県姶良郡隼人町)
「なんとデカイ木だ」
目の前には見上げるほどの高いクスの木がそびえている。
そばにある札には樹齢八百年とある。
蒲生の大クスにまけないほどの雰囲気がある。
きょうは、鹿児島県姶良郡隼人町(現、霧島市)にある「鹿児島神宮」に日帰り観光旅行しにやってきた
駐車場から、小高い山の上にある鹿児島神宮境内へつづく幅のひろい石段をのぼると、脇にこの大きなクスの木が立っていた。
わたしは神仏にはまったく関心はないのだが、神社の、古木がそびえる静かなたたずまいの雰囲気が好きなので、たびたび各地の神社をおとずれる。
きょうもまた神社の境内の静かな雰囲気を楽しみたく隼人町の鹿児島神宮に足をむけてみた。
三月下旬、平日の午前のことである。
鹿児島神宮の古木におおわれた石段をのぼると、鹿児島神宮の大きな本殿があらわれた。
本殿につながる拝殿に入ると、天井の格子一面に野菜や花の絵が書いてあった。
かたくるしい神社の建物内に、くだけた野菜や花の絵が書いてあったので、鹿児島神宮の拝殿は不思議な雰囲気にあふれていた。
●桜と水路と土手と
「日本の源風景をみているようだ」
目の前には、小春日和のポカポカ陽気の下、細い水路が流れ、その水路に沿って満開の桜並木の土手が続いている。
隼人町の鹿児島神宮近くにある西郷どんの宿をあとにしたわたしは、その裏手にある宮内原用水路沿いの土手を歩いていた。
目の前に広がるあまりにのどかな光景に日本の源風景を感じてしまった。
桜並木の土手をすすむと小さな公園があり、昼食にはちょっと早かったが、土手の桜並木、公園にある水草の浮いた沼など、景色がよかったので、ここで、食事をとることにした。
出かけると腹が減るのが早い。
今朝、家でにぎってきたおにぎりをたべはじめる。
食事後、さらに土手を進むと、なんと、「卑弥呼神社」というのがあらわれた。
名はそうそうたるが、どこの集落にもありそうな無人の小さな神社が林の中にあるだけだった。