中部道の駅、中部地方ドライブスポット

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有線放送の垂れ流しはするべからず

中部地方のドライブスポット「道の駅」をはじめとして私の訪問したほとんどの道の駅は、有線放送が垂れ流しであった。

中部地方の道の駅で音楽を流すのは結構であるが、その中身が問題である。

中部地方をはじめとして全国の道の駅の多くの施設は、若者に人気のロックやボップスのヒット曲を流していた。

旅行者が中部地方の道の駅の地域性あふれる野菜や漬物などに触れ、せっかく、その士地の雰囲気に心地よく浸っていい気持ちになっているのに、そのバックで、それらとは似つかわしくない、けたたましいロックや激しい男女の関係を歌った曲が流れると、もう台無しである。

これらの曲が決して悪いと言っているのではない。

中部地方の道の駅の周囲の景観や施設の雰囲気にあった曲を流してもらいたいことを言っているのである。

日本海側の中部地方の道の駅を訪ねたところ、魚介類の市場を施設の入り口に設け、イべントを行っていた。新鮮な海産物にあふれ、威勢のいい店主の声が響きわたり、たいヘん魅力的で素晴らしいものであった。

しかし、残念なことに、バックで流れていた音楽はそれとは無関係の、ロックやポップスであった。

例えば、日本海にちなんだ演歌を流すなど、その土地と産物にふさわしい音楽を流せぱ、さらに、素晴らしいイべントになったと思う。

「視覚」的な要素を追求するのも当然であるが、同時に、「聴覚」に訴える工夫も中部地方の道の駅には、必要ではないだろうか。

 

地区の寄り合い施設にするべからず

とある中部地方の道の駅に行った時のことである。

ここは、信じられないことに、その中部地方の道の駅が地区の「寄り合い施設」のようになっていた。

その中部地方の道の駅のでは、売店で従業員と客とおぼしき地元の人々、合わせて5~6人が店の奥でイスを車座のごとく丸くして腰掛け、世間話しの最中であった。

私が店内に入ると、―度こちらを伺っただけで、また話し始めた。

その態度から察するに、それは、常習化しているような感じであった。

もちろん「いらっしやいませ」の一言もない。

一方、その中部地方の道の駅で販売している商品に目をやると、また、驚いてしまった。

その中部の道の駅で目に入ってきたのは、ディスカウントショッブで売られているような安い洋服が平台に山積みとなっていた。

そして、乱雛な文字で書かれた「安売り」の値札が貼られ、まるで、雑貨屋のようであった。

このような状況のせいだろうか、その中部の道の駅の客は私一人だけであった。

私はあぜんとし、その中部地方の道の駅の郷土品の有無も確認せぬまま店を出てしまった。

あまりにも、極端な例であるが、事実このような中部地方の道の駅は、実在している。

中部地方の道の駅はドライブスポットとして、ドライブの休息場所の他に、「地域」を売る場所でもあるのだから、世間話しはよそでやって頂きたい。

また、安い洋服や雑貨品類も地元の他店に譲るなどして、中部地方の道の駅では、地域の特産品を中心とした品揃えをするべきである。

 

従業員はサービス業としての意識を持つべし

前述と同じ中部地方の道の駅ででの話しで恐縮であるが、ここには、観光案内所も設置されていた。

この中部地方の道の駅がある町の見所は何なのだろうと思い、パンフレットでも頂こうと、観光案内所の中に入った。

すると、その中部の道の駅の窓口には、初老の男性が一人いた。

その男性は、机を前にしてイスに腰を掛け、読書にふけっていた。

私が入るなり、本から一瞬目を離し、こちらをジロリと伺い、また、本ヘと目を戻した。

「目は口程に物を言う」と言うが、その目はいかにも、「何をしにきた、邪魔するな」というような冷たい視線であった。

もちろん、その中部地方の道の駅では「いらっしゃいませ」の一言もない。

その中部地方の道の駅では、案内をしてくれそうな態度もまるで感じられない。

その中部地方の道の駅で、わたしは、何か寂しくてわぴしい気持ちになった。

私がいったい何をしたというのであろうか。

道の駅での業務は日常空聞での機械的、定式的な窓口業務とは異なるものである。

旅行者は少なくとも中部地方の道の駅で単なる休息の他に楽しみを求めやって来ている。

従って旅行者にとって中部地方の道の駅はドライブスポットであり、非日常空闇のなのである。

だから、中部地方の道の駅は、もう少し、サ-ピス業としての意識をもってサ-ピスなり、接客をして頂きたい。

旅の思い出は末長く心に残るものであるのだから。

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