●綾大つり橋から望む山桜
宮崎県の「綾の山桜」のポスターを目にする機会が多かったので、3月のとある日、宮崎県東諸県郡綾町の山桜を見に観光旅行に行ってきました。
山桜が咲いているのは、綾町役場の隣りにあり、観光旅行客で賑わう有機農法野菜の販売で有名な「手づくりほんものセンター」(手作り本物センター)や、宮崎焼酎を造っている産業観光テーマパーク「酒仙の杜」(しゅせんのもり)よりもさらに、山奥のようだ。
「それなら、綾照葉大吊橋の駐車場からなら眺めもよかろう」と思い向かいました。
世界一日本一とも言われる綾照葉大吊り橋への道中、木々の緑も冬の時よりも幾分、きみどり色の鮮やかな葉が多く見られとても気持ちよかったですな~。
また、民家の軒先に、桜のような木で真っ赤な花が咲いているものがありました。
いったい、あれは何という花(木)なのでしょうか。
赤の鮮やかな色で、まさに「真紅」という言葉がぴったりの花でした。
その美しさに見とれてしまい、寄り道して、わき道に車を止め、沿道から眺めておりました。
照葉樹を見ながら、綾照葉大つり橋をめざして、山深く道路を進んでいくのですが、あらためてみると、すごい景色ですね~。
山の斜面が一面木で緑なのですねぇ。山も結構高くて、そして、急峻な斜面になっていますねぇ。
そこが、全部木で、そんな光景がず~と続くんですよね。
家などの建物もなく、木のジュータンが途切れることなく延々と続いていますから本当にすごいです。
綾照葉大吊橋の駐車場に到着。
平日なので、とてもすいていて静かでGOOD。
もくもく ふわふわとした緑色の葉の木々の合間にわずかですが、点々と、桃のような美しいほのかなピンク色の山桜が咲いていました。圧巻ですねぇ。
そして、山のかなり下、綾大つり橋のずっと下、目に見えないところに綾南川が流れているのですが、清流が岩や石をすべりおちる音、「ゴ~ 」という音が聞こえるんですねぇ。
また、「ホ~、ホケキョ」など鳥の鳴く声も聞こえました。
川と鳥の声しか聞こえなく、目前には照葉樹と山桜。
とても、すばらしい光景です。
他の観光旅行客もまじまじとながめておりました。
●「綾照葉大つり橋」へ向かう
3月のとある暖かい日、車を走らせ、宮崎県東諸県郡綾町の観光旅行地、綾照葉大つり橋へと向かう。
観光旅行には、天気が良くて、気持ちが良い日だ。
道路も前に来た時よりも拡幅されていて、走りやすい。
綾照葉大吊り橋の駐車場に車を止めようとすると、桜島町と書いた小型バスと遭遇。
平日の午前中にもかかわらず、相変わらず、あちらこちらから視察らしき人々が来ている。
さすが、まち、むらおこし、観光旅行地の成功例といわれるの綾町だけのことはある。
久しぶりだったので、車をおりてすぐ、綾照葉大つり橋の駐車場より照葉樹に覆われた山をまじまじと眺める。
綾照葉大吊り橋のあたりは、鳥の声が聞こえてとてもすがすがしい。
谷のずーと奥にある川の水の音も、大きくこだまするように聞こえる。
この綾照葉大つり橋あたりの山は、全部伐採される予定だったのを、前町長が阻止して残したそうである。
今、思うと、もし、これだけの木が全部伐採されていたらと思うと、ぞっとするような光景が広がっていただろう。
などど見ていると、綾照葉大吊橋にまた、車が一台やってきた。
久留米ナンバーのカップルだ。
本当にいろいろなところからよくやってくるものである。
綾の知名度もすごいものがある。
綾照葉大つり橋は何度か渡ったことがあるので、あえて、今また、通行料を払ってまで渡るまでもない。
すぐに、綾照葉大吊橋から近くの川中キャンプ場へと向かう。
●「川中キャンプ場」
今度は、拡幅などされていない1~1.5車線分しかない狭く、しかもくねくねした道を進む。
当然、速度もあがらない。
20キロくらいまでしかあがらない。
あまりに道が右往左往するので、運転している本人が酔いそうである。
助手席にもし、座っている人がいたら、確実に「う~ 」という状態だっただろう。
そうこうしているうちに綾照葉大吊り橋から川中キャンプ場に到着。
ここまで、来る「もの好きな観光旅行客」はいないので、とても静かである。
鳥の声と風が葉を動かす音、川の水の音しか聞こえない。
雑音が一切聞こえない。
とても気持ちがよい。
私は、けっこう雑音が気になる方で、家の前をとおるバイクや車の音に神経質になる方なので、こういうところにくると、本当にホッとする。
このキャンプ場、私は好きなのである。
キャンプはしたことがないのだが、雰囲気が何となく心引かれるものがある。
それは、これが、何かの跡を利用したもののように思えるからだ。
どうも、私には学校の跡を利用したものにしか思えないのだが・・・ 。
キャンプサイトとして、利用されているところが、校庭で、炊事場や物置として利用されている建物が校舎のように見えなくもないような気がしますが、本当のところはどうなのでしょうか。
●「川中神社」
この奥にある川中神社へと向かう。
キャンプ場より川沿いを歩く。
しばし、「水が透明できれいだな~ 」と眺めながら歩く。
川底まで、くっきりとみえるほど透明だ。
魚の姿はみえなかったが、きっといるだろう。
川を眺めながら歩いていると、突然水がエメラルドグリーンに変わるところがあった。
ちょっと山の影になっているところから、エメラルドグリーンに水の色が変わっている。
不思議な光景だ。上流の方へ目をやると、水はまた、無色透明になっている。どういう因果関係でこうなっているのか。
自然の原理は不思議なものである。
この川を小さな吊橋で渡ると、すぐに、アウトドア施設の残骸がある。
周囲の風景とは似つかわしくない洋風のメルヘンチックな建物が3棟ほどたっている。
なぜ、こんなところにこのようなものがあるのか、不思議である。
この先しばらく行くと、かつて走っていた森林鉄道の橋があったはずだ。
行くと、橋が残っていた。
レールがこの部分だけについているのもそのままだ。以前と違う
のは、柵がしてあって渡れないと記されていた。
以前は何もなかったのだが。
この周囲は梅? がたくさん植えられて中にはもう咲いているのもある。
街の方ではまだ咲いていない。
山の方が街中よりも春の訪れが早いのだろうか。
それにしても気になるのは、この木々の下である。木の根元や土に埋まって、コンクリートの四角い枠が何ヶ所かあるのだ。
コンクリートは古くなっている。
炊事場か? それともお風呂か? 昔は、住居があったのかもしれない。
林業で働いていた人の人家があったのであろう。
ここから、山道は険しくなり、運動不足の私はハアハアいいながら、山を登っていく。
春だけに熊がでたら嫌だなあ、どうしようと思いつつ、とにかく、神社までいって見ようという思いがあったのでそのまま進んだ。
山を登りきったところに、赤い鳥居が見えた。
到着した。
社務所は無人だが、林業関係の方が一人休んでおられたのでほっとした。
あたりは梅が多く植えられていた。