●地方鉄道に比べ遅れ気味だった国鉄の内燃化を飛躍的に高めた気動車「キハ04系」
旧国鉄の気動車、ディーゼルカー「キハ04」をご存知ですか?
正面四枚窓の古風な気動車ですよね。
「キハ04系」の側面には、小さな窓がたくさんならんでいました。
この前面や側面の窓の上下に打ち込まれたリベットが古風な感じで、なんとも言ない気動車でした。
「キハ04系」は、キハ36900(何とも大きく中途半端な数字ですな~)として昭和8年に誕生しました。その後、すぐにキハ41000と改番されました。
さらに、昭和32年には、実装するエンジンの違いによって、キハ04、キハ05、キハ06、キサハ04に改番され、「キハ04」となりました。(ここでは、これらをまとめて「キハ04系」と呼ぶことにします。)
さらに、その後、昭和34年には、改造によって荷物専用者キニ05などが誕生しました。
キハ04系は、地方鉄道に比べ遅れ気味だった国鉄の内燃化を飛躍的に高めた意義ある車輛でした。
キハ04系は北海道、東北、関東、信州、中国地方、四国など全国各地で活躍しました。
キハ04系はローカル線の内燃化に大きく貢献しました。
しかし、キハ04系は、昭和42年、国鉄近代化のため、国鉄から姿を消し、活躍の場を地方鉄道に移しました。
●レトロな正面四枚窓の国鉄気動車「キハ04」の魅力を探ってみませんか?
そんな、キハ04の歴史を振り返る旅に出かけませんか?
実は、キハ04の誕生から終焉までをつづったものが、
(ともに著者:岡田誠一/発行:ネコ・パブリッシング)
として2冊の本にまとまっております。
「キハ41000とその一族〈上〉」、「キハ41000とその一族〈下〉」をご覧になりますと、キハ04の製造から終焉に至るまでの過程を、詳細な解説文と貴重な写真で楽しむことができます。
「キハ41000とその一族〈上〉」を読みますと、「設計作業」、「初期故障とその克服」から、「DA55エンジン(キハ41500)、DMF13エンジン(キハ41300)への換装、DA58エンジン(キハ41400)への改造」、「昭和32年の改番」、「戦後における塗色の変更」、「国鉄機械式ディーゼル動車の終焉」までの話題を楽しむことができます。
さらに、「キハ41000とその一族〈上〉」では、ガス発生炉を付けたキハ04系、天然ガス動車に改造されたキハ04系(キハ41200)、トレーラー化されたキハ04系、正面窓下にシールドビームを2灯着けたキハ04系(キハ05)、荷物用に改造されたキハ04系(キニ05)、前面に貫通路を設けた中間車に改造されたキハ04系(キサハ04)などといった貴重なキハ04系の写真もたくさん楽しむことができます。
もう一方の「キハ41000とその一族〈下〉」をご覧になりますと、旭川電気軌道、福島臨海鉄道、茨城交通、関東鉄道、江若鉄道、一畑電気鉄道など27もの地方鉄道へ払い下げられた77両のキハ04系の概要を知ることができます。
また、津軽鉄道、羽後交通など自社発注されたキハ04系の資料も楽しむことができます。
さらに、「キハ41000とその一族〈下〉」では、三菱鉱業美唄鉄道・美唄炭山駅でたたずむキハ04系、木々が広がる美しい農村地帯をいく岩手開発鉄道のキハ04系、小さな荷物電車「デワ」が牽く郵便・荷物室がある客車に改造された秋田中央交通のキハ04系、前照灯2灯・自動連結器化に変更された片上鉄道のキハ04系、車輛両端に鮮魚台のバケットを取り付けた北陸鉄道のキハ04系などといった、知られざるキハ04系の貴重な写真もたくさん楽しむことができます。
「キハ41000とその一族〈上〉」、「キハ41000とその一族〈下〉」には、他にも、車輛図面や図表、データなども豊富で、資料的価値も高い一冊です。
「キハ41000とその一族〈上〉」、「キハ41000とその一族〈下〉」をながめてみると、貫通路がなく単行で行き来する機会が多かったキハ04系ってほんとうに、ローカル線にピッタリの車輛だったんだなー、という感じがしますよ。
また、ガス発生炉車、天然ガス動車や荷物車(キニ05)や中間車(キサハ04)に改造されたものあったりして、キハ04って実にオモシロイなーと感じました。
このように、「キハ41000とその一族〈上〉」、「キハ41000とその一族〈下〉」は、鉄道ファン、とくに気動車に興味のある方には、興味深い一冊です。
興味のある方は、絶版や売り切れとなり入手困難となる前に、今すぐこの「キハ41000とその一族〈上〉」、「キハ41000とその一族〈下〉」をぜひ、読んでみてはいかがでしょうか。