●東京都心を網の目のように走っていた東京都電
日本の首都、東京に路面電車、チンチン電車が走っていたのをご存知ですか?。
今から40年ほど前、昭和40年代初頭まで、東京に路面電車、いわゆる「都電」が、東京都心を網の目のように走っていました。
銀座、日本橋、新宿、九段坂、赤羽、東京駅前、日本銀行の本店前などたくさんの町々を走り、東京都民の足として活躍しました。
現在は、三ノ輪橋から早稲田を結ぶ、都電荒川線だけが残っています。
都電は、増え始めた車やバスにまみれながら走り続けました。
車やバス、トラックが当たり前のように道路を行き来する今となっては、まったく信じられない光景となってしまいましたね。
●東京都心を走った「東京都電」を探る旅へでかけませんか?
この東京都民の足として活躍した東京都電を懐かしむ旅にでかけてみませんか?。
実は、昭和42年頃の東京の街々と都電を収めた写真が「東京 都電慕情(ヴィークル・グラフィック)」として一冊の写真集となっております。
この「東京都電慕情」をご覧になりますと、懐かしい東京都電の姿を楽しむことができます。
この「東京都電慕情」の特徴は、なんといっても、電車だけでなく、街の風景も一緒に収められている点です。
電車のアップの写真ではなく、電車はどちらかというと、控えめで、周りの街の建物や人々の姿も写しだれていますので、当時の様子が大変よく伝わってきます。
これは、著者の方が意識的にそのように撮影されたそうです。
ですから、この写真集は、電車だけでなく、昭和42年頃の東京の街の様子が非常によくわかります。
銀座、日本橋、新宿、九段坂、赤羽、東京駅前、日本銀行の本店前などの街並みを行く都電の姿がお楽しみになれます。
掲載の写真は140枚ほどと非常に点数が多いです。
写真は白黒となっておりますが、それが、余計に懐かしさを感じさせます。
また、本文も非常にボリュームがあり満足できます。
各写真毎に詳しい解説文が載っています。写真に載っている建物にまつわる歴史、エピソードなどが詳しく書かれており、興味深いです。
●「東京都電慕情」で楽しめる写真とは?
「東京都電慕情」は、以下のように14の項目にわかれており、以下のような写真を楽しむことができます。
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「懐かしの洋風建築」……日本銀行本店、帝国ホテル、高島屋など
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「いまは昔の瓦葺商家」……駒形どぜう、三河屋酒店、升本総本店など
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「水の東京に架かる橋」……勝鬨橋、日本橋、万世橋など
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「坂を愛でる」……富士見坂、霞坂、九段坂など
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「江戸の華江戸の由緒」……神田祭、三社祭、浅草寺大わらじなど
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「お楽しみは此処」……日劇、歌舞伎座、東劇など
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「伝統の学び舎」……東京大学、早稲田大学、慶応義塾大学など
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「追憶の電車車庫」……三田車庫、巣鴨車庫、南千住車庫など
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「火の見櫓礼讃」……四谷消防署新宿御苑前出張所、麹町消防署九段出張所、本郷消防署など
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「意気揚々と渡る専用軌道」……高戸橋、荒川区役所前、上野動物園前など
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「行き交う分岐・交叉点」……上野広小路、銀座四丁目、虎ノ門など
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「駅前での出会い」……東京駅、上野駅、王子駅前など
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「終点・折返し情景」……西荒川、葛西橋、銀座七丁目など
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「トロリーバスと並走」……戸塚二丁目、品川駅前、亀戸駅前など
●「東京都電」の歴史を懐かしみたい方におすすめ、「東京都電慕情」
このように、「東京都電慕情」は、単なる電車車両を収めた写真集ではなく、街の建物や人々の姿も写し出されていますので、東京都電の歴史を懐かしみたい多くの方々にオススメしたい一冊です。
興味のある方は、絶版や売り切れとなり入手困難となる前に、今すぐこの「東京 都電慕情
」をぜひ、読んでみてはいかがでしょうか。