ローカル線写真集、日本全国国鉄地方ローカル線の旅、鉄道路線、北海道・東北・関東・上信越・中部・近畿・関西・中国・四国・九州

●日本全国各地の地方ローカル線で国鉄カラーの気動車が活躍した1980年代。

あなたは、地方を走るローカル線はお好きですか? 。

緑豊かな山々や青い海辺を小さな編成の古びた気動車が走る姿は、なかなか魅力的ですよね。

今は、ひなびたローカル線でも新しい車両が導入されて、スマートな気動車が走っています。

しかし、少し前、そう30年ほど前、1980年頃は、あの真っ赤なディーゼルカーや赤とクリーム色の二色に塗り分けられた気動車が主役でした。

真っ赤なディーゼルカーや赤とクリーム色の二色に塗り分けられた気動車が日本全国各地の国鉄ローカル線で走っていました。

一両編成の単行で走る路線もあれば、様々な形式のディーゼルカーが連結されたデコボコ編成の列車も走っていました。

確かに、現在ローカル線で見られる小奇麗でスマートな車両もいいのですが、国鉄時代に見られた様々な形式のディーゼルカーが連結されたデコボコ編成の列車もなかなか、魅力的ですよね。

近年になって、JRなどの気動車に国鉄時代の真っ赤や、赤とクリーム色の旧塗色車両が復活してますよね。

やはり、国鉄時代のローカル線には、捨てがたい魅力があるのでしょうか。

 

国鉄カラーのデコボコ編成が魅力の懐かしい「国鉄ローカル線」を旅してみませんか?

そんな、国鉄カラーの旧塗色車両がまだまだ元気に走っていた1980年頃の国鉄地方ローカル線を旅してみませんか? 。

懐かしい昔を振りかえってみませんか? 。

日本全国の1980年頃の国鉄ローカル線の姿を収めたものが、「20世紀なつかしの国鉄ローカル線」(発行:山と渓谷社)として一冊の写真集となっております。(現在は入手困難のようです)

現在は入手困難のようですが、この「20世紀なつかしの国鉄ローカル線」は国鉄改革により、第三セクター鉄道に転換、もしくは、赤字ローカル線として廃線となった全国各地の国鉄ローカル線の写真が掲載されている鉄道列車写真集です。

この本をご覧になると、1980年前後の懐かしい全国各地の国鉄ローカル線の姿を楽しむことができます。

写真は全てカラーで収録されており、ページをめくる度にとても楽しいひとときを過ごすことができます。

キハ22、キハ40、キハ58、キハ52、キハ48、キハユニ26・・・ など懐かしい気動車がまだまだ元気だったころの写真を楽しむことができます。

さきほども申しあげましたが、最近JRは、気の利いたサービスで、赤にクリーム色の「国鉄色」(キハ58など)、エンジにクリーム色の「一般色」(キハ52など)やエンジ一色の「首都圏色」のディーゼルカーを復活させてますが、この鉄道列車写真集にあるディーゼルカーの写真は、まさに、これらの現役の時の写真です。

「20世紀なつかしの国鉄ローカル線」のページをひらくと右、左に1枚づつバーンと緑豊かな山や波打つ海沿いを駆け抜けるディーゼルカーなどの大きな写真が広がり、ページ下には路線のカンタンな説明があります。写真はとても鮮明で美しく、フチがない写真なのでとても迫力があります。

この「20世紀なつかしの国鉄ローカル線」をめくるたびに国鉄時代のローカル線の懐かしい姿がよみがえってきます。

もう今は無き、廃線となったローカル線も多々あり、感慨深いものがあります。

では、今回は特別に、この「20世紀なつかしの国鉄ローカル線」でご覧になれる国鉄ローカル線の写真の一部を私のコメントを添えてご紹介いたしましょう。

 

20世紀なつかしの国鉄ローカル線 (ヤマケイレイルブックス)

 

▼北海道

●天北線

緑の草が広がる農場の中を真っ赤な単行の気動車が走っています。さらに、雪の大地を行く14系客車の急行「天北」の写真もあります。天北線は1989年に廃線となったのですが、写真にあるように14系6連の急行が走っていたのですね。

単行の気動車が日に数えるほどの路線ならわかるのですが、14系の急行が走っていた路線が廃線になるなんて信じられないです。

●広尾線

廃線となった広尾線の写真があります。入場券で有名だった幸福駅の写真があります。粗末なホームの小さな駅ですが、人気の駅だっただけに結構、列車を待っている人がいますね。と、いっても写っているのは6名ほどですが。まあ、ローカル線としては多い方ではないでしょうか。

●岩内線

正面が雪にまみれたキハ22(国鉄色)のアップの写真があります。ウワー、すごい。こっちまで寒さがつたわってくるようです。

●瀬棚線

終着駅、瀬棚駅の遠望の写真があります。一番奥に荒々しい濃い青色の海があり、続く浜辺には、彫刻刀の先のようにとがった岩が3つ、突き立つっています。きっと有名な岩なのでしょう。何と呼ばれているのでしょうか。そして、すぐ家々が密集する小さな集落があり、その端に小さな赤い屋根の瀬棚駅があります。

写真にあるように瀬棚駅は、線路が3本ほどの小さな終着駅ですが、小じんまりとした様子がローカル線の終着駅らしくていいですな。写真は廃線前の営業最終日ということで、短いホームにはびっしりと人がいる様子もうかがえます。

▼東北

●日中線

廃線となった日中線の写真があります。写真の解説にもありますが、「日中」走らないことで有名だった日中線の写真があります。写真は、夕闇せまる(もしくは早朝?)熱塩駅に止まるDE10ディーゼル機関車がひく客車2連の列車です。

しかし、いろいろな本で見る日中線の写真は、いつもこの客車列車のものばかりですが、客車列車だけが走っていたのでしょうか。

客車列車ですと、終点のこの熱塩で、機関車をつけかえる機回しが必要です。

一日に数本しか走らない日中線だったら、気動車でもよかったと思うのですがね。

まあ、そんなウンチクを抜きにすれば、古びた客車列車だけが走るローカル線というのもなかなか雰囲気があっていいですな。

●丸森線

これは、ナイスショットの写真ですね。槻木駅付近、ちょうど、丸森線と東北本線が分かれるあたりの写真ですが、見事に東北本線の583系臨時「ふるさと」と丸森線気動車2連が走る姿が一枚の写真に収められています。

丸森線は、ご存知のように現在は電化され、第三セクターの阿武隈急行として健在ですね。一度、乗ったことがあるのですが、社名に「急行」があるせいか、ローカル線にしては結構スピードがありましたねえ。でも乗ったのは各駅にとまる「普通」列車でしたが。福島駅近辺では結構早かった記憶があります。

●会津線

アーチ橋を行く、気動車3連の写真があります。

会津線は、第三セクターの会津鉄道になりましたが、さらに接続する野岩鉄道の完成により、東武鉄道の東武浅草まで線路がつながったのですね。

直通急行も運転されているとか。いやあ、正直、まさか東武鉄道と線路がつながるとは思っていませんでした。大出世のローカル線ですね。

いつか会津鉄道から東武浅草まで乗ってみたいですな。

▼関東・上信越・中部

●清水港線

DD13のひく4連の客車列車の写真があります。あれっ? DD13って入換用の機関車じゃなかったっけ。

まあ、いいか。インパクトが強すぎる~ 。

それだけでもすごいのに、貨物輸送が主体のため1日2往復(廃線直前)しか旅客列車の運行がなく、船が通過するときになんと、橋自体が上に動いちゃうという「可動橋」があったなんて・・・ 8.3キロの短い距離の中に、ものすごい濃密なものがつまっていた路線だったのですねえ。廃線となったのが惜しいです。

●明知線

真っ赤な気動車3連のディーゼルカーが山間の小駅に止まる姿がうつっています。

駅のホームには、それにも負けないほどの色合いの赤や緑一色のジャージを来た女子中学生の姿が。

いやあ、こういうオシャレな?ジャージは今となっては貴重ですな。1981年の撮影ですから、彼女たちももう、おばちゃん。

なんて、余計なお世話を考えてしまいました。実をいうとわたしの高校は緑一色のジャージだったんですよ。

とってもカッコよかったですう~(プルプルプル・・・ )。

●樽見線

小雪が降る中の無人のホームに寂しくたたずむ気動車の姿の写真があります。

いやあ、何か演歌が似合うような雰囲気です。

樽見線は第三セクター樽見鉄道として尊属していますが、いろいろとユニークなサービスを展開して、経営努力をされているのをテレビや雑誌などで見聞きしました。

どういったサービスかはちょっと忘れてしまいましたが、ぜひ、一度乗って味わってみたいです。

▼近畿・中国・四国

●宮津線

天橋立駅とそれに続く、日本三景の天橋立の遠望写真があります。

わたしは、日本三景の一つ松島へは行ったことがあるのですが、宮島とこの天橋立にはまだ行ったことがありません。

日本三景については人それぞれ見方があるようですが、まずは、自分の目で残る宮島とこの天橋立を見て、日本三景とは、どんなものか確かめてみたいです。

●岩日線

山陽新幹線の高架橋がすぐ真上を横切る御庄駅の写真があります。

赤いディーゼルカーが停車するところのようです。

この御庄駅のすぐそばに新幹線の駅はあるようなのですが、こちらは新岩国駅なのですねえ。

どのくらい御庄駅と新岩国が離れているかはわかりませんが、いっそのこと同じ駅名にしてしまえばわかりやすいのになあと、見当ちがいなことを思うのでありました。

●小松島線

小松島港臨時乗降場に停車するキハ58「急行・よしの川」の写真があります。

この小松島港臨時乗降場と次の駅、小松島との間はわずか数百メートル。

確か200メートルほどでしたでしょうか(間違っていたらゴメンね)。

ほんと目と鼻の先程度の距離だったのですねえ。

そんな小松島線は1985年に廃線。実際にどんな様子だったのかみてみたかったですな。

▼九州

●添田線

腕木信号のある小さな駅に赤いキハ20が1両ちょこんととまっています。

北九州の筑豊には、ご存知のように、網の目に炭鉱線が張り巡らされていました。今となってはほとんどが廃線となり、だいぶスッキリとしてしまいましたねえ。

この添田線のほかにも、上山田線、勝田線など写真で見ると、木造駅舎にデコボコ編成のディーゼルカーがとまるようなローカル色豊かな路線が多くそそられます。一度乗ってみたかったですな。

●妻線

草におおわれた築堤を行く四連のディーゼルカーの写真があります。

実は今、わたしは生まれ故郷の東北を離れ、鹿児島に住んでいるのですが、お隣り宮崎にある廃線となったこの妻線跡と少しあるいてみました。

もちろん、線路はもう残っておらず、サイクリングロードとなっていましたが、終着杉安駅では、駅前にある郵便局の長老のおじさんより、いろいろと話を聞くことができました。

杉安駅もまた空き地が広がるだけで何も残っていませんでしたが、昔は林業で働く男たちで結構にぎわったそうです。

飲み屋とか料亭とかパチンコ店が何軒かあったそうです。今、それらの跡もまた空き地などになっていました。

●大隅線

廃線となり、今はない大隅線の写真があります。噴煙あげる桜島を一望する大隅麓駅の写真があります。

この駅も近頃訪れてみたことがあるのですが、線路はなかったですが、ホームだけは残っていました。ボロボロになった階段をソロリ、ソロリと下りていたら、向かいの家のおばちゃんに「コラ~、アブナイ」と怒られてしまいました。でも、階段は相当オンボロだったので、おばちゃんは、命の恩人だったかも。アリガトウ。


さて、いくつか「20世紀なつかしの国鉄ローカル線」の掲載写真についてコメントしてみましたが、他にどんなローカル線が収録されているのか気になりますよね。そこで、掲載路線を目次から抜粋してみました。どうぞご覧になってみてください。

「20世紀なつかしの国鉄ローカル線」には北海道24線、東北12線、関東・上信越・中部16線、近畿・中国・四国13線、九州24線の計89路線が紹介されています。ひととおり見ますと、今はすでにない廃線となった路線も多いですね。

以下は掲載路線です。

■北海道

天北線、興浜北線、興浜南線、美幸線、名寄本線、湧網線、渚滑線、相生線、羽幌線、標津線、白糠線、池北線、広尾線、深名線、士幌線、歌志内線、幌内線、函館本線上砂川線、万字線、富内線、岩内線、胆振線、瀬棚線、松前線

■東北

大畑線、黒石線、久慈線、宮古線、盛線、阿仁合線、角館線、矢島線、長井線、日中線、丸森線、会津線

■関東・上信越・中部

赤谷線、魚沼線、信越本線、木原線、足尾線、真岡線、清水港線、二俣線、岡多線、明知線、伊勢線、樽見線、越美南線、神岡線、七尾線、能登線

■近畿・中国・四国

信楽線、宮津線、高砂線、三木線、北条線、鍛冶屋線、若狭線、倉吉線、大社線、岩日線、美祢線、小松島線、中村線、

■九州

香月線、宮田線、伊田線、糸田線、田川線、添田線、上山田線、漆生線、室木線、勝田線、筑肥線、甘木線、矢部線、佐賀線、松浦線、宮原線、高森線、湯前線、宮之城線、山野線、妻線、高千穂線、志布志線、大隅線

「20世紀なつかしの国鉄ローカル線」より


「20世紀なつかしの国鉄ローカル線」には、118点の写真が掲載されています。118点全ての写真がカラーで収録されており、廃止廃線となったローカル線の写真も数多く収録されています。

「20世紀なつかしの国鉄ローカル線」の本のサイズはちょうどB5横くらいの大きさぐらいです。1路線に付き、1~2枚ほどの鉄道列車写真が収録されています。

発行は山と渓谷社です。この写真集は、1980年前後の国鉄ローカル線がシンプルに一冊にまとめられています。

休日にのんびりと、懐かしの国鉄ローカル線に思いをはせてみてはいかがでしょうか。

興味のある方は、現在、「20世紀なつかしの国鉄ローカル線 (ヤマケイレイルブックス)」は、入手困難のようですので、お近くの図書館でご覧になるか、もしくは、上記リンク先の「Amazon.co.jp」にあります「アマゾンマーケットプレイス」で中古本をお求めになるなどして、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました