臨時列車の歴史、国鉄JR思い出の春夏秋冬の臨時列車

なつかしの臨時列車

「臨時列車」をご存知ですか?

臨時列車とは、帰省ラッシュ、観光シーズン、イベント開催など、鉄道需要が増える時のみに特別に運転される列車のことです。

現在では数は少なくなってしまいましたが、かつて、JRが国鉄だった頃は、愛称名がついた臨時列車が多数運転されていました。

例えば、1960年代は、キハ58系気動車で運転された「準急・清澄」(新宿~安房鴨川)、伊豆とときわ路を結んだ「急行・常磐伊豆」(伊豆急下田~平)、成田山への参拝列車「快速・ふどう」(上野~成田)などの臨時列車がありました。

また、修学旅行列車では、「ひので」、「きぼう」というのがありました。

修学旅行列車名の「ひので」、「きぼう」は有名ですから、お世話になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ちなみに修学旅行列車では、「友情」などという汗くさ~い? 名前の臨時列車もありました。

1970年代は、神鍋山へのスキー列車「急行・かんなべ銀嶺1号」(大阪~城崎)、札幌オリンピック記念列車「オリンピア」(上野~青森、函館~札幌)(それにしても、すげ~ネーミング!、実は、1964年の東京オリンピック開催時にも「オリンピア」という同名の臨時列車が東京~熱海間で走りました)、181系電車「臨時特急・くろいそ」(東京~黒磯)などといった臨時列車がありました。

1980年代は、マイカーを積み込み可能にした「カートレイン」(汐留~東小倉)、バイクを積み込み可能にした「MOTOトレイン」(上野~函館)、電車並結の気動車特急「臨時特急・ゆぅトピア和倉」(大阪~和倉温泉)などといった臨時列車がありました。

 

日頃はお目にかかれない「臨時列車」を巡る旅へでかけませんか?

このような通常にはお目にかかれなかった、珍しい臨時列車の歴史を巡る旅へでかけませんか?。

実は、国鉄、JRの臨時列車についてまとめたものが、「国鉄・JR臨時列車ハンドブック」(著作:三宅俊彦、寺本光照/発行:新人物往来社)として一冊の本になっております。(残念なことに現在は入手困難のようです)

現在は入手困難のようですが、この、「国鉄・JR臨時列車ハンドブック」をご覧になりますと、1960年代、1970年代、1980年代、1990年代で走った珍しい臨時列車が豊富な写真と詳細な解説文でお楽しみいただけます。

「国鉄・JR臨時列車ハンドブック」では、全部で200種以上もの臨時列車が紹介されています。

お楽しみになれる列車は、冒頭にあげた昔懐かしい臨時列車に加え、キハ80系による名古屋~ナゴヤ球場正門前のプロ野球ナイター観戦用「臨時列車」、長崎オランダ村へ向かった「季節特急・オランダ村特急」(小倉~佐世保)、夜行列車「快速・ムーンライト高知」、485系電車と65系気動車「特急・リゾート立山」(大阪~立山)、寝台特急「北斗星」を補完する「特急・エルム」(上野~札幌)などといった最近の臨時列車までお楽しみになれます。

この「国鉄・JR臨時列車ハンドブック」一冊で1960年以降の臨時列車の歴史を知ることができます。

この「国鉄・JR臨時列車ハンドブック」を読んでみて、「『オリンピア』、『友情』など、臨時列車って非常に名前がおもしろいなー、いったい誰がこんな素敵な? 名前をつけてんのかな~」なんて思ってしましました。

 

なんじゃ~、この臨時列車は?

はたまた、「国鉄・JR臨時列車ハンドブック」をワクワクしながらページをめくっていたら、「なんじゃ~こりゃ~」というのをみつけました。

なんなのか、気になります? 。

OK!。

ここまで、お付合いいただいたあなただけに教えちゃいましょう。

それは、1963(昭和38)年に走った臨時列車・臨時準急「汐風」(中野~千葉~館山)の写真です。この臨時準急「汐風」153系電車による列車だったのですが、千葉~館山間の房総西線は、当時は非電化だったのでー、いいですか? いいですか? 心の準備はできていますか? 。

OK? 。

実は……、

なっ なっ なんと! 入替用ディーゼル機関車の「DD13」による重連で153系電車を館山まで引っ張って走りましたっー!。

「うそぉー!マジ!」

そのアヤシゲな写真がこの「国鉄・JR臨時列車ハンドブック」に掲載されています。

架線のないレール上をDD13に引かれた153系電車が行く怪しげな姿が拝めます。それにしても、あ・や・しすぎますよね。

しかも、DD13と153系の間には、電源車として、旧型国電クハ16形が1両連結されていました。

と~ても、ぶっ飛んでますね。(わたしの文章もぶっ飛んでますが、笑)。

しかし、この話しは、ここでは、終わりません。翌年の1964(昭和39)年には同じく中野~千葉~館山間に臨時列車・臨時準急「白浜」が運転されました。

この時は、稲毛~館山間で、DD13が電車を牽引する姿が見られました。

しかし、なんと(今回はストレートに行きますよ!)、前回の153系電車ではなく、湘南フェイスの80系電車が当てられました。

架線のないところを行く80系電車の姿も楽しめちゃいます。

架線のないところを行く80系電車は、なんだか気動車みたいにみえます。

架線のない、館山駅で休む、80系電車の写真も掲載されているのですが、渋い!。

しぶ~い!。

カッチョエー(かっこいい)!。

あの滑らかなフォルムが実にいいです。

しかも、架線のないところにたたずむ姿がなんとも言えません。

ぜひ、機会があったら、見てみてください。絶対にビックリすると思いますよ。

このように、「国鉄・JR臨時列車ハンドブック」には、あまりオモテにされることのなかったおもしろネタがいっぱいです。

興味のある方は、現在、「国鉄・JR臨時列車ハンドブック」は、入手困難のようですので、お近くの図書館でご覧になるか、もしくは、上記リンク先の「Amazon.co.jp」にあります「アマゾンマーケットプレイス」で中古本をお求めになるなどして、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

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